【3】(聖婚の刻印シリーズ 外伝)クリスマスストーリー

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外伝 紅と銀のクリスマス🔔🎄

🎄🔔第3話 紅と銀のクリスマス

気づけば、見知らぬ場所に立っている。
冷たい石の床。
高くて、静かな天井。

空気が違う。
さっきまでいた家とは、何もかもが違っていた。

胸の奥が、きゅっと締めつけられる。

ミラ:(……ここ、どこだろう

その時──

リリス:「ミラ、ついてくるのじゃ! 今日からわらわの妹じゃからな!

ボクは驚いたが、この自らを姉と名乗る少女に、なぜか悪い気はしなかった。
小さく、こくんと頷く。

周りを見渡すと──
さっきまでいたはずの強面の大男の姿が見えないことに気づいた。

ボクは驚いたが、この自らを姉と名乗る少女に、なぜか悪い気はしなかった。
小さく、こくんと頷く。

周りを見渡すと──
さっきまでいたはずの強面の大男の姿が見えないことに気づいた。

ミラ:「さっきの……大きな男の人は?」

リリスは胸を張って答えた。

リリス:「わらわの父上じゃ! 父上はいそがしくてのう。もうここにはおらんぞ?

あっさりと言うその口調に、少しだけ驚く。
でもすぐに、リリスはボクの手を取って──

ぐいっ、と引っ張った。


リリス
:「安心せい、妹よ! ちゃんとクリスマスは楽しめるように準備は整っておる!

ミラ:「え……?

言われるままに部屋を出て、
城の中央広場へ向かうと──

そこには、見たこともないほどのご馳走が並んでいた。
キラキラと光る飾り。
温かい匂い。
大きなケーキ。
そして豪華な料理がテーブルいっぱいに広がっている。

ミラ:「……わぁ……

思わず声が漏れた。

その瞬間、
ボクのお腹が ぐぅ と鳴った。

ミラ:(そういえば……今日、なにも食べてないや……

リリスがくるりと振り返り、
にこりと笑った。

リリス:「ミラ! クリスマスパーティーじゃ!

パンッ!

元気よく鳴らされたクラッカーの音。
舞い散る紙吹雪は、ランプの光を反射して
小さな星みたいにきらめいた。

その眺めを見ているだけで、
さっきまで冷えていた心が、
少しずつ……温かくなっていくのを感じた。

これがボクたち姉妹の出会いだった。

ボクは今でも姉を慕っているし、感謝している。
泣き崩れそうだったボクを、笑顔で迎えてくれた──
優しい、優しい姉だ。

コン、コン。

扉にノックの音が響く。

リリス:「ミラ、父上から茶菓子が届いたんじゃ。一緒に食べんか?」

ボクは素直に答えた。

ミラ:「すぐ行くよ、姉さん

―― 外伝
紅と銀のクリスマス 完

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