📚次女ミラとの出会い

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…玉座の間を後にして、赤い絨毯の廊下を歩いていく。
どこまでも続く豪奢な回廊の先に──大きな扉。

開けると、そこには天井まで届くほどの本棚が並ぶ、壮大な図書室が広がっていた。

ページをめくる音が静かに響く。
その中央に腰掛けていたのは、銀髪の少女。
黒縁の眼鏡越しに覗く瞳は、冷たくも知的な光を宿している。
彼女は手にしていた魔導書をぱたりと閉じると、こちらに視線を向けた。
どことなく切なげに見えたその横顔に、気づけば俺は声をかけていた。

無表情のまま、彼女は少しだけ首を傾げる。


ミラ
:「 ボクに話しかけるなんて……珍しい人

「珍しい人」——その一言が、やけに耳に残った。
冷たい声のはずなのに、不思議と優しく響く。
視線を合わせた瞬間、胸の奥が静かに疼いた。
彼女の世界に踏み込んでしまった気がして、
なぜか、もう戻れないような予感がした。

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